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食欲の秋
忘年会
お酒が美味しくてつい...など、飽食の時代を生きる私たちに「食べすぎ」の言い訳は数多くあります。でも、「お腹いっぱい」が気持ちよかったのは小さな頃までではないでしょうか?

大人になると、食後に仕事をしようとすると眠たくなったり、身体に倦怠感が出るのが気持ち悪かったり「ちょうどいい食事ができればいいのに」ていつも思ってる人が増えてる気がします。

アーユルヴェーダでは「腹7.5分め」を大切にしていて「あ〜お腹いっぱい!」となることを良しとしていません。

それがなぜかというと「食べたものを正常に消化して、消化しきれなかったものをいかに残さないか」が病気の元を作らないことに繋がるから。

胃腸の中に少し空洞を残すと、消化にも余裕ができ、次の食事の時間までに気持ちよくお腹が空くようになります。

とはいえ、美味しいものを目の前にしたら残さず食べたい!という気持ちもわかります。
そんな時「食後の消化をしやすくする」役割を果たしてくれるのが生姜です。

生姜は冷え性対策に良いよね!ていうイメージを持ってる日本人は多いと思います。
しかし生姜の「冷え性改善」はその偉大な効能の氷山の一角にすぎません。
アーユルヴェーダでは「The Great Medicine(偉大な生薬)」とまで言われてるのです。

世界中のキッチンで定番食材である生姜。
アーユルヴェーダでは主に「消化力」を上げるために使われます。消化の火を強め、未消化物を残さない活発な消化をサポートし、食べた食べ物が身体の栄養にきちんと代謝されるようにしてくれるのです。

●こんな人・時にオススメ
・胃もたれが続いている
・食べすぎて胸焼けしやすい
・食欲がない
・冷え性である
・よく食べ、よく飲むが、年々消化に自信がなくなっている

当てはまるなあという方に最も効果的なのは、次のアーユルヴェーダレシピです。

食前の生姜のレシピ

1)生の生姜の皮をむき、薄く一枚カットする。
2)岩塩(サラサラのピンクソルトがオススメ)をぱらり、レモンを絞る
3)食事の20分前くらいにパクッと食べる。忘れたら食事直前でもいい。

食べると、特に冷え性の人はお腹に「ポッ」と温もりを感じるはずです。
この食前の生姜は、例えていうならこれから料理するという時にフライパンに着火するときの火のような存在。火をつけずに食材をフライパンに投入しても気持ちよく炒まりませんが、十分に温めたフライパンならさっと食材に火が入りますね。

同じように、胃腸を温めておくことで、そのあと入ってくる食べ物がスムーズに消化されるようにサポートしてくれるのがこの食事法です。

ドーシャでいうとカパ(水、土)ヴァータ(風)のバランスを整えるのに効き、季節的には寒い時期から春にかけて効果を実感しやすいです。
もともと食欲が旺盛すぎる人や、温かい時期は火を大きくしすぎることにつながりかねません。

食前の生姜を始めてみたら
・むしろ食べすぎるようになってしまった
・炎症が悪化した
・胃酸がこみ上げてくるような感じがする
といったことがあったら、いったんやめてみてくださいね。

それから、生姜の中でも乾燥生姜と生の生姜では性質が異なります。
乾燥生姜は鋭性が強く、軟便気味の人・炎症がある人・のぼせがある人などにはかえって良くないこともあるので、一般的には生の生姜を摂るようにしてみましょう。

身近な生姜の偉大さを体感してみてくださいね。

簡単!生姜の白湯

(追記:2024年10月9日)

1)生の生姜の皮をむき、すりおろす。
2)ガスの火で沸かした白湯におろし生姜を混ぜる。ゆっくり飲む。

ちなみに、ドライジンジャーは生の生姜と比べてより鋭性が強く、熱性なので暑がりの人には向きません。あくまで生の生姜の方がどんな体質の人にも、どの季節にも向いているのでおすすめです。

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