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お水を沸かしただけなのに、身体を温め、気持ちまでリラックスする白湯。
実は白湯はアーユルヴェーダ生まれの健康法の一つです。

白湯は、3ドーシャ(人の身体を支える3つの生命機能、体質)全てをバランスし、ちょうど良いところに調整してくれるとしています。

白湯の元になる要素は3つ。沸かす水はkaphaの質、それを熱する火はpitta、さらに沸騰した時に湯の中に生まれる気泡がvataの質ということで、3つの質が調和した飲みものとされています。

お湯を飲むだけなのでは...?むしろ味がしなくて続けられない...という方のために、改めて効果をご紹介しつつ、飲みやすくするヒントをお伝えします。

デトックスを助け、冷えと便秘が改善する白湯の効果

1 冷えと便秘が改善する

冷えと便秘は、ほとんどの方が両方悩んでいると答えます。
内臓が冷えていれば消化もうまく行かないのでお通じもスムーズに行かなくて当たり前。
便秘を改善するなら、冷えを改善する必要ありです。

冷えとり健康法は、身体の内側から温めるのが一番。
口に入れるものは「体温より高い温度のもの」と決め、飲みものの8割を白湯に置き換えるだけで冷えと便秘が改善します。

2 基礎代謝が上がる

内臓が温まることで血流が良くなり、基礎代謝が上がります。
すると必然的に脂肪燃焼効果も高まり、普段通り動いているだけで痩せやすい身体に。

生の果物や野菜を絞ったジュースも美味しくて健康に良さそうですが、内臓を冷やしてしまうので消化には重たい飲みものです。まずはシンプルに白湯だけにして、基礎代謝が少しずつ改善するのをチェックしてみましょう。

3 老廃物の溜まりにくい身体に

白湯は体温を上げ、代謝を上げるだけでなく、日頃の消化をサポートするので消化不良や未消化物を残しにくい身体になっていきます。

アーユルヴェーダでは消化器官を一本の「スロータス」という道にたとえて、この道に出来るだけ滞りが起きないようスムーズにするためのケアがたくさんありますが、毎日白湯を飲むこともそのうちの一つ。

自らの体内で栄養を運ぶ体液の通り道ができるだけ綺麗であることをイメージしながら白湯習慣を始めてみましょう。

起床時と就寝前の一杯がオススメ

特に習慣にして欲しいのが「起床時と就寝前」。

起床時 / 起き抜けの身体は、まだ内臓が起きたばかりでぼんやりしています。舌磨きをしてから白湯をゆっくり沸かし、フーフー言いながら飲むと、内臓がポコポコ音を立ててるのがわかってそれだけで気持ちいい。炭酸水を飲むよりも柔らかい刺激で、胃腸が目覚めます。

就寝前 / 人は寝ている間に消化を進め、朝に老廃物が身体の表面に浮かび上がってきます。目やにや耳やになどがついて、お小水が少し色濃く、排便も起きるのはその証拠。
よりデトックスしやすくするためにも、寝る支度が済んだらベッドに入る前に一杯の白湯をゆっくり飲んでみましょう。

白湯の作り方

白湯の作り方は簡単。

まずは1Lくらいの水をやかんに入れて強火にかけて、

沸いたら蓋を開けます。

同時に換気扇を回します。
こうすることでドーシャ的にはKapha、PittaにVataが加わり、白湯が出来上がっていきます。

沸いたら引き上げてしまってもいいですが、半分くらいまで煮詰めるとより甘くなって、白湯が美味しくなります。時間のあるときは試してみてくださいね。

+αでさらに飲みやすい白湯に

白湯はそのままで美味しいものですが「味のしない飲み物は苦手」という方は結構います。そんな方にオススメ。

1)カルダモンを入れる

eatreat.のお店ではカルダモンを1粒入れています。
カルダモンは芳香がよく、口の中をさっぱりし、気持ちもリフレッシュするので男女問わず「あれ、ここの白湯は美味しいね」と嬉しい反応をする方多数。

容量は1.5Lの白湯を入れたポットに1粒だけポンと入れればOKです。
ポイントはカルダモンの質が高いこと。
eatreat.では東京スパイスハウスさんのテンプルクラス(すっごくいいということ)カルダモンを使っています。他で買うのなら「グリーンが鮮やか」なのがカルダモンの質が高い証拠なので、よく見て買ってくださいね。

2)+ライムなどの酸味

レモンやライムなどを絞って飲むのも美味しいです。
これはかなり冷えている方、便秘症の方には有効。
一方で、逆流性食道炎の方や、ちょっとしたことで胃酸が上がってきたり、ドーシャ的にはPitta優勢の方には向かないのでご自身の状態に合わせて選んでください。

ポイント・注意点

以下の点には注意してください。
・ウォーターサーバーのホットを抽出しただけのものや、電気ケトル/IHで沸かしたお湯は白湯ではありません。必ずガスを使いましょう。
・「フーフー言いながら飲める温度」が白湯の温度です。湯冷ましは違うのでご注意を!
・真夏のすっごく暑いときにまで無理して飲まなくて大丈夫です。夏は常温のお水にしましょう。

作ってみよう!焚き火で沸かす白湯は格別の味

白湯は「vata/pitta/kapha」が調和した飲みものとお伝えしました。
つい先日、「キャンプで作るギーは格別だよ」と聞いたので、白湯もそうなのかな?と思って焚き火で白湯を沸かしてみたらやっぱり美味しかったです。

お家のガスをひねり、水道から出る水をいれ、換気扇をつまんで回して起こすvata/pitta/kaphaよりも、さらに自然そのもののエネルギーを取り込んだからでしょうか。
沸かしている間、焚き火を見つめる時間もリラックスさせてくれます。

これからは気候のいいシーズン。ぜひキャンプに出かけて、焚き火で沸かす白湯も楽しんでくださいね!

より体質に合った白湯を作ってみよう

追記:2024年10月9日

白湯は煮詰める量によって、体質別のいわゆる「薬用白湯」を作ることができます。

①3/4まで煮詰めるとvata体質向け:冷え性、胃腸が疲れてる、痩せてる人
②1/2まで煮詰めるとpitta体質向け:暑がり、胃が痛い、食べ過ぎの人
③1/4まで煮詰めるとkapha体質向け:冷え性、倦怠感がある、消化力が弱い人
400ccからスタートしたら、①は300cc、②は200cc、③は100ccということになります。ちょっと大変そうに見えますが、しっかり煮詰めた白湯はそれだけで甘く美味しい飲み物になります。

調子が悪いなあ、という日はやってみてください。

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