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台所にあるものでぱぱっと薬が作れるところがアーユルヴェーダの良いところ。
「キッチンファーマシー」の考え方で、口に入れるものでも身体をケアします。

非加熱の蜂蜜にターメリックと胡椒を混ぜたり(喉が痛い時の舐め剤)
冬瓜と生薬を煮込んで薬を作ったり(チャヴァナプラーシュ)
バラと砂糖でジャム的なものを作ったり(グルカント)
何かと食べられるものでできるので、実験的な楽しみがあります。

スパイスを3種類混ぜて作るものにも何パターンかあって、
その一つで春に摂りたいスパイスミックスが「トリカトゥ」です。

3つの「辛」のスパイスミックス「トリカトゥ」

トリカトゥのトリはサンスクリット語で数字の「3」
カトゥは「辛い」を意味します。

辛いと言っても、唐辛子的な辛さではなく、胡椒の辛さ。
その刺激でぼんやりした春の身体が目覚め、ゆったりしている内臓が動き始めます。

入っているのは、
・乾燥生姜
・粒胡椒
・長胡椒
の3つです。

長胡椒は初めて聞いたという方もいるかも?
これは名前の通り「細長い胡椒」。

南アジア全域でとれて、国内でも沖縄の石垣以南には自然に生えています。石垣島を歩いていると、普通のおうちの石垣に長胡椒の蔦がはうようにして育っていて、おばあちゃんたちが摘んで干したりして使っていて、なんともうらやましい。

長胡椒は香り高く、その絡みもマイルドで、末端の冷えまで隅々温める効果があり、血圧降下作用もあるので、今大注目のハーブなんです。

緑から赤に変わったところを採って、さらに干すと真っ黒になります。
沖縄では「ピパーチ」などと呼ばれていて、沖縄そば屋さんに行くとテーブルコショーとして使われていますね。

作り方は簡単、3つのスパイスを「同量」計量し、パウダー状にしていきます。
理想的にはこんなすり鉢ですりたいところだけど...
面倒だったらミルを使ってしまいましょう。

すり鉢でも、ミルでも、1種類ずつ擦っていくのが正しいやり方だそう。
(写真では一緒くたにしてしまっていますね。すみません)

3種類ともボウルに入れて手でよく混ぜ、瓶に保存します。

 

スープに入れたり、白湯にパラパラかけたり、胡椒代わりで

トリカトゥは要するにスパイシーなパウダーミックスなので、普通に胡椒を使うシーンで料理に加えるだけでOKです。炒め物の仕上げや、スープにかけたり、自由にやってみましょう。

特におすすめなのは、
・今日は冷えたなあという日
・今日の食事は重たいなあという日(例えば牛肉だらけの焼肉とか)
というときに使うと、より効果が実感しやすいです。

重たい食事の後には、いつもより胃腸が楽だし、冷えたなあという時でも、スープにトリカトゥをかけて飲めば、たちまちポカポカしてくるから不思議。

 

朝の一杯の白湯に、ぱらっとひとつまみかけて飲むのもおすすめです。
春はドーシャではKapha(カパ)が優勢になり、身体の内臓機能が停滞しがちになります。すると、お通じも緩慢になり、ぼーっとしていたら何日も出てないななんてことも。
そんなとき、身体に程よい刺激を与え、動かしてくれるのがこのスパイスミックス。

ご自身で作るのが一番ですが、材料を揃えるのが手間だったり、正解がわからない場合は石垣島のアーユルヴェーダハーブ園「もだま工房」のトリカトゥがとっても美味しいので、お取り寄せしてみてくださいね!

 

*注意点
暑くなってきたら特に摂り続ける必要はありません。
もともと暖かい体質の人にも不要なので、寒いなあ、停滞してるなあという方や、そういう季節にとるようにしましょう。

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