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そのアロマの芳香はスパイスやハーブを超えると言われるコーヒー。
香りでリラックスできるし、気持ちも切り替えられる魔法の飲み物ですね。

私もコーヒーは大好きです。

ところで、
「アーユルヴェーダではコーヒーはNGなんですよね?」
と聞かれることしばしば。

何でしょう、美味しくて背徳感が少しでもあるとアーユルヴェーダではNGと
思われがちな、あるあるな誤解笑

アーユルヴェーダでは基本的に「この食材はNG」という言い方はしません。
・腐敗しているもの
・保存が効きすぎるもの
などはオススメはしないけど(誰も腐った食べ物食べたくないよね)
食べたら死ぬとも言わないし、
逆に、食べたら絶対ガンが治るというものもありません。

 

ただ、どの食材にも「性質」(グナ)があると言っていて、
これは生きているものが全て持っているものです。

温性か冷性か(摂ると温まるか、熱を冷ますか)
重性か軽性か(消化に重たいか、軽いか)
油性か乾性か(油分があるか、乾燥しているか)

この3つが代表的で、どの食材がどの性質かを知っておくと便利です。

野菜で例を挙げると、土の下で育ち根を食べる根菜類は温性が多い。
だから冬に食べると理にかなっています。
一方で、夏に収穫され、水分をたっぷり含んだ冬瓜やスイカなど、
瓜科は冷性です。
スープやジュースにすると体の熱を取ってくれて、
夏の間とても軽快に過ごすことができます。

 

コーヒーは冷性で鋭性。刺激は心と腸のバランスを崩すことも

コーヒーは温性か冷性か、でいうと「冷性」です。
寒い日にホットコーヒーを飲むといかにもあったまる感じがするので意外かもしれないですが、
コーヒーを飲むとお手洗いに行きたくなりますね。

利尿作用が高いものは、お小水とともに体の熱を外に出してしまうので、
飲んでいる時は温まる感じがあっても、結果的に体を冷やします。
アイスコーヒーよりはまだホットの方が良いですが、
冷え性を自覚している人は気をつけましょう。

また、性質には「鋭性」か「緩慢性」というのもあります。
コーヒーは「鋭性」に当てはまり、身体への刺激は強いものです。
コーヒーを飲むと排便がしたくなったり、
途端に目が覚めてシャキッとしたり、
というのはその刺激に頼りきっている証拠。

カフェインの持つ鋭性を摂りすぎると、
カフェイン自体は代謝に時間がかかるため身体に負担がかかり、
中には手などが震え、しびれ、めまい、副腎の疲労を感じる方もいます。
結果として、心のバランスが崩れたり、
お通じもコーヒーなしでは出ない身体になってしまって、
腸内環境のバランスも心配になります。

 

でも、コーヒーは美味しい飲み物。
どうしたらちょうど良い付き合い方はできるでしょうか?

カルダモンを入れてカフェインの代謝を助ける

これはトルコなど、中東地域でコーヒーをよく飲む方の知恵なのですが、
カルダモンを入れて沸かしたお湯でコーヒーを淹れるのはオススメ。
実は、カルダモンにはカフェインの代謝を助ける作用があります。

さらに、淹れたてのコーヒーからほのかにカルダモンが香り、
さっぱりといただけるのでより美味しくなります。
作り方は簡単。コーヒーを淹れるときに沸かすお湯に、
カルダモンを一粒入れて強火で沸かしましょう。

カフェインの代謝に不安はない方でも、やってみると美味しくてハマるかも。

 

食事と食事の間に休憩として飲む

これはアーユルヴェーダの話ではないですが、
カフェインには鉄分の吸収を阻害する作用があるというのはここ数年ホットな話題。
食後の一杯が、せっかく食べた食事の栄養吸収を邪魔している可能性もあります。

また、繰り返しになりますが、カフェインは代謝に負担がかかるので、
消化力によっては寝るまでに十分に消化されず身体の疲れにつながる可能性があります。
また、オフィスにコーヒーメーカーがある方などは、無意識にコーヒーを1日に何倍も
飲んでいて、気づいたら5-6杯も飲んでいたなんていうかたも時々見かけます。

夜、十分に眠れていると思っていても、人は意外と眠れていないもの。
日中のコーヒーの負担が日が落ちてからも続き、
夜の寝つきを邪魔している可能性があります。

コーヒーを飲むならまず、10:00や15:00など、食事とは関係のない時間帯で、
夕暮れ時になる前に休憩として一杯だけ飲む、に変えてみるのはいかがでしょう?

デカフェを試す

コーヒーの刺激を少し減らすために、付き合い方を変えたい。
でもあの香りは捨てがたい...
そんな方にオススメなのがデカフェです。
一昔前に比べて、美味しいデカフェはたくさん出てきました。

特にオススメはオブスキュラさんのデカフェ
試してみて、お気に入りが見つかったら、ちょっとカフェインをお休みしたい時の味方になるので、常備しておくと良さそうです。

ただし、デカフェも嗜好品の一つ。
刺激的なものを日々摂り続けると、心が激性といって、起伏が激しい状態になることにつながります。嗜好品は適度な距離を取り、とっておきをゆっくり楽しむ。

というのがアーユルヴェーダ的なコーヒーとの付き合い方と言えるのではないでしょうか。

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